「サッカーをやりたい!」お子さんがそう言い出した時、喜びと同時に「自分にサポートできるかな?」という不安を感じませんでしたか?
サッカー経験者であり、教育現場での経験もある私自身、親として子どものサッカーにどう関わるか、日々考えています。
この「【親向け】サッカー初心者応援ガイド」は、そんな親御さんの悩みを解決し、お子さんのサッカーライフをスタートから全力で応援するための完全版です。
道具の選び方、基本的なスキルの習得方法、試合の見方、そして子どもが楽しく成長するためのサポートの秘訣まで、この記事で全てが分かります。
さあ、お子さんとのサッカーライフをこれから一緒に最高の思い出にしていきましょう!
サッカーって、どんなスポーツ??
サッカーは、足を使ってボールを相手のゴールに入れることで得点を競い合うスポーツです。
基本的には1チーム11人でプレイし、90分間の試合時間で、より多くの点を取ったチームが勝ちとなります。
「手を使えない」のが大きな特徴で、足や頭、胸など体全体を使ってボールをコントロールし、パスをつないだり、ドリブルで相手をかわしたりしながらゴールを目指します。
サッカーの魅力
サッカーは世界中で最も愛されているスポーツの一つです。その魅力をいくつかご紹介します。
シンプルだけど奥深い!
ルールは「手を使わずにボールをゴールに入れる」というとてもシンプルなもの。
だからこそ、初めて見る人でもすぐに試合の流れを理解できます。
でも、実は、パスの出し方や、ドリブルの仕方にも奥深い戦略や技術が隠されていて、知れば知るほど面白くなります。
全員が主役になれる!
サッカーにはいくつかポジションがあり、フォワード、ミッドフィルダー、ディフェンダー、ゴールキーパーがいます。
それぞれのポジションには大切な役割があり、どの選手も欠かせない存在です。
点を取る選手だけが注目されがちですが、 相手の攻撃を止めるディフェンダーや、奪ったボールを前線の選手につなぐミッドフィルダー、そしてチームのピンチを救うゴールキーパーがいます。
それぞれのポジションみんながチームの勝利のために貢献し、主役となれるのが、サッカーの魅力です。
体と心が大きく育つ!そして、思考力と想像力も!
サッカーは、走る、跳ぶ、蹴るといった全身運動の宝庫です。
運動能力が向上するのはもちろん、チームで協力し合うことで協調性やコミュニケーション能力が育まれます。
また、試合に勝つ喜びや負ける悔しさを経験することで、精神的な強さや困難に立ち向かう力も身につきます。
そして、体全身でどのようにボールを扱うか、あの広いフィールドをどう使うか、11人がどう動くか、シンプルだからこそ、自由度が高く、想像力が必要なこのスポーツを深く考えるようになったら、思考力と想像力がものすごく伸びます。
☆編集者コメント☆
私自身、サッカーに出会ったのは小学一年生のときで、小学校が終わってから児童クラブに行っていたのですが、そこにいた一学年上の友達から教えてもらいました。今思えば、そこでサッカーをしていた時間が、何よりも楽しい時間で、熱中するとはまさにこのこと!という感じでした。ドリブルで相手を抜き去る楽しさ、PKのゴールキーパーをやるときの燃えるような集中力、ゴールを決めた数を友達と競う感覚、それらすべてが小さな私を魅了していたサッカーの魅力でした。
サッカーをするための道具をそろえよう!
では、サッカーを始めるにあたって、「どんな道具をそろえればいいの?」と迷う親御さんも多いとは思いますが、最初は最低限のものでOKです!
お子さんが楽しくサッカーを続けられるよう、失敗しない道具選びのポイントをご紹介します。.
ボール:最初の友達選びが大切!
サッカーといえば、やっぱりボール!
お子さんの年齢や体格に合ったボールを選ぶことが、サッカーを好きになる第一歩です。
・号数(サイズ)を選ぼう
3号球(幼児~小学校低学年向け):
主に4歳~8歳くらいの子どもに適しています。軽くて小さめなので、初めてボールを蹴るお子さんでも扱いやすく、恐怖心なくボールに触れられます。お家の中で遊ぶ用としても人気があります。よくあるゴムボールなんかでもOK!蹴っても体にぶつかっても痛くないのでおすすめです。
4号球(小学校中学年~高学年向け):
主に8歳~12歳くらいの子どもが使います。一般的な小学生の練習や試合で使われるサイズです。
5号球(中学生以上~大人向け): 12歳以上が使用する、公式試合で使われるサイズです。お子さんが大きくなってきたら検討しましょう。
・素材や種類は?
最初は、手触りが柔らかく、比較的安価な合成皮革製のボールがおすすめです。
練習する場所に合わせて、表面が少し硬めのトレーニングボールや、室内で安全に遊べる軽量ボールなどもありますが、まずは一般的なボールから始めれば十分です。
☆編集者コメント☆
私も最初はゴムボールでサッカーをしていました。小さな部屋でもできますし、ガラスの窓に当たっても割れないので、心配いりません。そのように何も気にせず思いっきりボールを蹴れることがいいと思います!それが後々、思い切ったプレーができるようになるベースになるからです。家で靴下を丸めて、布団の上でボレーキックの練習をしていたことを思い出しますね。
スパイク:足元が快適だと楽しさ倍増!
サッカーを安全に、楽しくプレイするためには、足に合ったスパイク選びがとても重要です。
そして、気に入ったスパイクなら、なんか良いプレーができそう!そんな気にもさせてくれるのがスパイクです。
・「トレーニングシューズ(トレシュー)」から始めよう!
土のグラウンドや人工芝でサッカーをするなら、最初はトレーニングシューズ(通称:トレシュー)から始めるのがおすすめです。靴底にたくさんの小さな突起(スタッド)がついているので、滑りにくく、足への負担も少ないのが特徴です。
まだ体の成長途中のお子さんにとって、足への優しさはとても大切です。
・「サッカースパイク」は慣れてから
靴底に大きな突起(ポイント)がついているのがサッカースパイクです。こちらはより高いグリップ力がありますが、足への負担も大きくなるため、ある程度本格的にサッカーを始めてから検討しましょう。
・サイズ選びのポイント
子どもの足はすぐに大きくなるので、少し大きめのサイズを選びたくなりますが、つま先に指一本分くらい(5mm~1cm程度)の余裕があるものが理想的です。大きすぎると足が中で滑ってしまい、怪我の原因になったり、ボールが蹴りにくくなったりします。大きすぎると、地面を蹴ってしまうこともあり、ソールが剥がれてしまいます。
必ず試し履きをして、かかとが浮かないか、幅がきつくないかを確認しましょう。可能であれば、実際にボールを蹴るような動きを試せるとベストです。子どもの足は成長が早いため、定期的にサイズを見直す必要があります。
☆編集者コメント☆
実際スパイクは、練習をしすぎて、サイズを見直す前にボロボロになってしまうこともしばしば。特に、土のグラウンドでサッカーをしていると、ポイントがすぐ削れてしまったり、ソールなんかはすぐに剥がれてしまいます。だから、足のサイズが大きくなって履けなくなる前に新しいのに交換することになると思います。お年玉を大切にとっておくことを強くおすすめします。
ウェア:動きやすさが一番!
サッカーのウェアは、動きやすくて汗を吸い取る素材を選ぶのがポイントです。
・トップス(シャツ)
吸汗速乾性に優れたポリエステル素材のTシャツが最適です。汗をかいてもベタつきにくく、体が冷えるのを防いでくれます。
季節に応じて、長袖や半袖を用意しましょう。重ね着できるものだと、体温調整もしやすいです。
・ボトムス(パンツ)
動きやすいショートパンツや、ひざ丈のハーフパンツが一般的です。こちらも吸汗速乾素材を選びましょう。
冬場や寒い時期は、ジャージやウィンドブレーカーのパンツを重ね着させると良いでしょう。
・ソックス(靴下)とシンガード(すね当て)
サッカーソックスは、ひざ下まである長いものが基本です。これは、必ず着用するシンガード(すね当て・レガース)を固定するためでもあります。
シンガード(すね当て・レガース)は、スネを保護する大切な道具です。ボールが当たったり、相手選手と接触したりした際に、怪我を防いでくれます。サッカーを始めるなら、必ずそろえましょう。
☆編集者コメント☆
ウェアは、最初から高価なブランド品をそろえる必要はありません。まずは、練習中に汚れても気にならないような、洗い替えしやすいシンプルな吸汗速乾素材のセットがあれば十分です。とは言うものの、やっぱりカッコいいデザインのウェアを着ていたら、なんか良いプレーができちゃうかも?!という気分にさせてくれるので、ここぞというときのために、お気に入りのウェアを用意しておくといいですね!
これで、サッカーを始めるための基本的な道具はバッチリです!最初から完璧を目指すのではなく、まずは最低限のものをそろえて、お子さんと一緒にサッカーの楽しさを体験してみてくださいね。
最初に身につけたいサッカースキル
サッカーを始めたばかりのお子さんにとって、まず大切なのは「ボールと仲良くなること」です。
難しい練習よりも、遊びの中で自然と身につけられる基本的なスキルに焦点を当てましょう。
ここでは、最初に覚えておきたい3つの基本スキルをご紹介します。
ボールを蹴る(パス、シュート)
サッカーで一番楽しいのは、やっぱりボールを蹴ることですよね!「蹴る」動作には、大きく分けてパスとシュートの2種類があります。
・パス:仲間へボールを届ける「メッセージ」
パスは、チームメイトにボールを「どうぞ」と渡すことです。ただ強く蹴るだけでなく、相手が受け取りやすいように、スピードや方向を考えて蹴るのがポイントです。
足のインサイド(内側)で蹴る:
ボールを正確に、狙った場所に送る基本的な蹴り方です。足の広い面を使うので、安定したパスができます。最初は近くの相手に優しくパスすることから始めましょう。
足のインステップ(甲)で蹴る:
ボールを強く、遠くに飛ばすときに使います。シュートを打つときにも使う蹴り方で、最初は少し難しいですが、ボールをしっかりミートする感覚を覚えましょう。
・シュート:ゴールを「決める」一発
シュートは、ボールを相手のゴールに入れて得点することです。パスと同じようにインステップで強く蹴るのが基本ですが、ゴールのどこを狙うか、キーパーがいない場所はどこか、といった「考える力」も大切になってきます。
☆編集者コメント☆
最初はボールがまっすぐ飛ばなくても大丈夫!「ナイスキック!」と声をかけ、ボールに触れる楽しさを感じることが大事です。公園などで、親子で向かい合って優しくパス交換をするだけでも、感覚が磨かれていきますよ。
ボールを止める(トラップ)
サッカーでは、味方からのパスや相手からのボールを、自分のものにすることがとても大切です。
これを「トラップ」と呼びます。
トラップが上手だと、次のプレイにスムーズに移れます。
・足のインサイド(内側)で止める:
来たボールの勢いを吸収するように、足のインサイドで優しくボールをタッチし、足元にピタッと止める方法です。
最初はボールを止めるだけですが、慣れてきたら、止めたボールをすぐに次の場所に動かせるように練習してみましょう。
・足の裏で止める:
ボールが転がってきたときに、足の裏でボールの上に乗せて止める方法です。
特に、狭い場所や、素早くボールをコントロールしたいときに役立ちます。
☆編集者コメント☆
「ボールは友達」という言葉があるように、まずは体全体でボールを優しく受け止める感覚を大切にしましょう。
壁にボールを蹴って跳ね返ってきたボールを止める練習など、簡単なことから始めるのがおすすめです。
それができるようになったら、「ボールのどこを」「足のどこで触れるか」を意識できるようにしましょう。すると、ボールを足元にピタッと止めることができるようになり、次の動作へスムーズに移れます。
(実は、これが何よりも大事なことで、ボールを「どこに」止める(置く)か、それを意識して練習し、それを無意識でもできるようになったら、最高ですね!)
ボールを受ける(ポジショニング)
パスやシュート、トラップといったボールタッチの技術も大切ですが、
サッカーでは「どこに立っていればボールがもらえるか」という「ポジショニング」という考え方も非常に重要です。
・スペースを見つける:
相手選手がいない、パスを受けやすい場所(スペース)を探して移動することが大切です。
・味方の動きを見る:
チームメイトがどこにパスを出したいのか、何をしようとしているのかを考えて、パスを受けやすい位置に動いてあげましょう。
☆編集者コメント☆
ポジショニングにおいて、特に低学年のうちは「なんとなくボールに集まってしまう」お子さんが多いかもしれません。
無理に教えても難しいので、最初は「広いところに立ってみようか?」「お友達がボール持ってるね、どこにいればボールもらえるかな?」など、問いかけながら考えるきっかけを与えてあげると良いでしょう。
遊びの中で自然と「ここはボールが来やすい場所だな」と気づけるようにサポートしてあげてくださいね。
そして、ポジショニングこそ思考力と想像力を伸ばすきっかけになります。自分がボールを持ったとき、次にどんなプレーがしたいか、そのためにはどこにいたら一番良いか、それを考えることが、ポジショニングの面白いところです。
また、個人的に、ポジショニングはサッカーセンス(感覚)が必要だと感じます。なぜなら、試合中に相手との距離やゴールまでの距離を測ったりできないですよね?
だからこそ、「距離感」、自分がどこらへんにいるのか、という感覚をもっているかが、ものをいいます。
そんな「センス(感覚)」を磨けるのも、ポジショニングなので、ぜひ楽しんでみてください。
これらの基本スキルは、すべて練習を積み重ねることで身についていきます。
焦らず、お子さんが「できた!」という喜びを感じられるように、たくさん褒めてあげながら、親子で一緒にサッカーを楽しんでくださいね。
サッカーが上手くなるための練習方法
サッカーのスキルは、いきなり身につくものではありません。
大切なのは、毎日少しずつでもボールに触れて、体を動かし感覚を得ることです。
ここでは、お家や公園で、お子さん一人でも、親子でも、遊び感覚で楽しくできる練習方法をご紹介します。
シュート:狙ったところに「決めよう!」
シュートは、ボールをゴールに蹴り込む楽しいアクションですよね。最初は強く蹴ることよりも、狙ったところに正確に蹴る感覚を養うのがポイントです。
・【親子でやってみよう!】コーン当てゲーム
方法:
ペットボトルやコーンなどを置いて「ミニゴール」や「的」を作ります。親御さんとお子さんで交互に、または一緒に、その的に向かってボールを蹴ります。
ポイント:
最初は近い距離から始めて、成功したら少しずつ距離を離してみましょう。「ナイスシュート!」「惜しい!」と声をかけ、成功体験をたくさん積ませてあげてください。
・【一人でもできる!】壁蹴りシュート
方法:
安全な壁(自宅の壁や公園の壁など、周りに人がいない場所)に向かってボールを蹴り、跳ね返ってきたボールをまた蹴り返します。
ポイント:
壁の特定の場所(例えば、壁に貼った紙や印)を狙って蹴る練習をすると、コントロールが身につきます。最初はゆっくり、徐々に強く蹴る練習も取り入れましょう。
パス:ボールで「メッセージ」を届けよう!
パスは、仲間と協力してゴールを目指すための大切な「メッセージ」です。相手が受け取りやすいパスを出す練習をしましょう。
・【親子でやってみよう!】優しいパス交換
方法:
親御さんとお子さんが向かい合って立ち、足のインサイド(内側)を使って優しくパスを交換します。最初は短い距離から始め、慣れてきたら少しずつ距離を広げたり、動いている相手にパスを出したりしてみましょう。
ポイント:
「相手の足元にピタッと止まるパス」を意識すると、正確さが身につきます。「ありがとう」「ナイスパス!」など、声を出してコミュニケーションを取りながら楽しんでください。
・【一人でもできる!】壁パス練習
方法: 壁に向かって優しくボールを蹴り、跳ね返ってきたボールをまた足元にピタッと止めて、すぐにまた蹴り出します。
ポイント: ボールを蹴ったら、すぐに次のパスを受ける準備(構え)をする意識を持つことが大切です。連続して行えるようになると、パスを受けるトラップの技術も同時に向上します。
トラップ:ボールを「ピタッと」止めよう!
ボールを自分のものにするトラップは、次のプレイをスムーズにするためにとても重要です。ボールの勢いを吸収して、足元にコントロールできるようになりましょう。
【親子でやってみよう!】ビタ止めトラップ
方法:
親御さんがお子さんの胸元くらいにボールを優しく投げ、お子さんは足のインサイドや足の裏を使ってボールをピタッと止める練習をします。
ポイント:
ボールが飛んでくる方向をよく見て、足のどこで受け止めるかを考えさせましょう。最初は手で投げてあげ、慣れてきたら優しく蹴ってあげる形に移行します。ボールをピタッと止めることができた瞬間を思いっきり褒めてあげましょう。
【一人でもできる!】壁当てトラップ
方法:
壁にボールを優しく蹴り、跳ね返ってきたボールを足のインサイドや足の裏を使って、足元にピタッと止めます。
ポイント:
ボールが足に当たる瞬間に、少しだけ足を引いて、ボールの勢いを「フワッと」吸収する感覚を覚えると、より上手なトラップができるようになります。
ドリブル:ボールと「お散歩」しよう!
ドリブルは、ボールを足元でコントロールしながら自由に動かすことです。ボールと仲良くなるための、一番楽しい練習かもしれません。
【親子でやってみよう!】ボールと手つなぎ散歩(親子ドリブル)
方法:
親御さんとお子さんが手をつなぎ、お子さんがボールを足元で優しく転がしながら一緒に歩きます。最初はまっすぐ歩くだけでOK。慣れてきたら、少しだけ方向を変えたり、ゆっくり走ったりしてみましょう。
ポイント:
ボールを蹴りすぎず、足のいろんな部分(インサイド、アウトサイド、足の裏など)を使って、ボールを「くっつける」ように意識させると、ボールコントロールが向上します。
【一人でもできる!】自由にボールタッチ
方法:
四角いエリアを決め(なければ、想像上でもOK)、その中でボールを自由に転がしながら歩いたり、走ったりします。足のインサイド、アウトサイド、足の裏など、色々な場所でボールに触れてみましょう。
ポイント:
ボールを遠くに離しすぎないように、常に足の近くにボールを置くことを意識します。最初はゆっくりで大丈夫。ボールに触れる回数を増やすことが大切です。
☆編集者コメント☆
どの練習も、お子さんが「楽しい!」と感じることが一番大切です。無理強いせず、できたことをたくさん褒めてあげながら、親子で一緒にサッカーを楽しんでくださいね!
あとは、お子さんが自分で練習方法や遊びを考えたら、「それ、いいね!!」「おもしろそうだね!!」と全力で肯定してあげましょう!そして、一緒にやってあげることで、サッカーをもっと楽しめるはずです。
サッカーのプレーで見るポイントは?【保護者目線】
試合や練習を見るとき、ついついボールばかり追いかけてしまいがちですが、お子さんの成長を促すためには、いくつかポイントがあります。
結果だけでなく「プロセス」に注目する
・「できていたこと」を褒める:
ゴールを決めた、パスが通ったといった「結果」だけでなく、「今のパス、相手をよく見てたね!」「ドリブルで、前に進もうと頑張ってたね!」のように、プロセス(過程)やチャレンジを具体的に褒めてあげましょう。たとえ失敗しても、「チャレンジしたことが素晴らしい」と伝えることが大切です。
・積極性や意欲を見る:
ボールにどれだけ向かっていったか、ミスを恐れずにチャレンジしたか、声を出して仲間を励ましたかなど、子どもの積極的な姿勢や、サッカーを楽しもうとする意欲を見てあげてください。これらは、技術以上に大切な成長の証です。
ボールがないときの動きに注目する
スペースを見つけられているか:
ボールを持っている選手を助けるために、相手がいない「空いている場所(スペース)」に動こうとしているかを見てみましょう。これは、サッカーで言う賢さや周りを見る力につながる重要なポイントです。
守備への意識:
相手がボールを持っているときに、自分のマークする相手にしっかりついていけているか、ボールを奪おうと頑張っているかなど、守備への意識を見てあげると良いでしょう。
コミュニケーションと表情を見る
仲間との声かけ:
チームメイトと「こっち!」「パス!」など、声を掛け合っているか見てみましょう。言葉でのコミュニケーションは、チームワークを育む上でとても大切です。
楽しんでいるか、頑張っているか:
お子さんが笑顔でプレーしているか、真剣な表情で頑張っているか、途中で諦めていないかなど、表情や態度から、その日の気持ちを読み取ってあげましょう。もちろん、すべての試合で笑顔でいる必要はありませんが、「楽しめているか」は最も大切な視点です。
特定のスキルだけでなく「成長」の視点を持つ
・昨日の自分と比べる:
他の子と比べるのではなく、「昨日の自分より、今日の自分」という視点で見てあげましょう。例えば、前回はボールに触れなかった場面で触れるようになった、以前はできなかったことが少しでもできるようになった、といった小さな成長を見つけてあげてください。
・長期的な視点を持つ:
子どもの成長には個人差があります。焦らず、長い目で見て、サッカーを通じた人間的な成長(協調性、諦めない心、考える力など)を応援する気持ちで見守りましょう。フィジカル面やメンタル面で今はまだできない段階ということもあります。じっくり見守ることも大事です。
保護者として意識したいこと
・ポジティブな声かけに徹する:
試合中、保護者が「もっと走れ!」「パスしろ!」などと指示を出すのは避けましょう。子どもはコーチの声を聞くべきであり、親の指示は混乱やプレッシャーにつながることがあります。失敗しても、まずは「ドンマイ!」「次頑張ろう!」といった励ましの言葉を大切にしてください。
・結果に一喜一憂しすぎない:
勝敗はスポーツの醍醐味ですが、小学生年代においては、勝つことよりも「楽しむこと」「成長すること」が最も重要です。試合後も、結果よりも「楽しかったか」「どんなプレーができたか」を子どもに聞いてあげましょう。
・見守る勇気を持つ:
「口出ししたい」「手伝ってあげたい」という気持ちが湧いてくることもあるでしょう。しかし、子どもが自分で考え、自分で行動し、失敗から学ぶ機会を奪わないよう、一歩引いて見守る勇気も必要です。
☆編集者コメント☆
これらのポイントを意識して、ぜひお子さんのサッカーライフを温かく見守り、素晴らしい思い出をたくさん作ってくださいね。
サッカーが上手になるために、知っておきたい知識や考え方
サッカーが上手になるには、ボールを蹴る技術だけが全てではありません。試合中に「どうすればいいかな?」と考える力や、仲間との関わり方、そしてサッカーを楽しむ心がとっても大切です。
ここでは、サッカーがもっと楽しく、もっと上手になるための「知識」と「考え方」をご紹介します。
ボールがないときこそ「考える」チャンス!
サッカーでは、一人の選手がボールを持っている時間は意外と短いものです。だからこそ、ボールを持っていないときに何を考え、どう動くかが、プレーの質を大きく変えます。
・周りを「見る」習慣をつけよう:
味方はどこにいるかな?相手はどこにいるかな?ボールが来そうな場所はどこかな?
ボールをもらう前に、パッと周りを見るクセをつけるだけで、次のプレーがグッと良くなります。
・「スペース」を見つけよう:
相手がいない、パスがもらいやすい「空いている場所」を探して移動してみましょう。この「スペース」を見つけるのが上手な選手は、常にボールをもらえるチャンスを増やしています。
・「次、どうする?」を想像しよう:
ボールが自分に来たら、次は何をしたいかな?パスを出す?ドリブルで攻める?事前に考えておくと、慌てずにプレーできます。
仲間と「協力」する楽しさを見つけよう!
サッカーは、一人ではできないチームスポーツです。仲間と力を合わせることで、何倍も楽しいし、何倍も強くなれます。
・声を出し合おう:
「パス!」「シュート!」「ナイス!」など、大きな声で仲間を励ましたり、指示を出したりすることで、チームの気持ちが一つになります。
困っている仲間がいたら、「頑張れ!」と声をかけてあげることも大切です。
・助け合おう:
仲間がボールを取られそうになったら、助けに行ったり、パスコースを作ってあげたり、
ミスをした仲間がいても、責めるのではなく「次、頑張ろう!」と励まし合えるチームは、もっと強くなれます。
失敗を恐れず「チャレンジ」する気持ち!
新しいことに挑戦する時、誰でも失敗はつきものです。サッカーも同じで、たくさん失敗しながら上手になっていきます。
・「やってみよう!」の気持ちが一番大切:
「失敗したらどうしよう…」と考えるよりも、「まずはやってみよう!」という気持ちを大切にしてください。新しい技にチャレンジしたり、いつもと違うポジションでプレーしてみたり、積極的に挑戦することで新しい発見があります。
・失敗から「学ぶ」チャンス:
もし失敗しても、それは「どうすればもっと良くなるかな?」と考えるための大切なヒントです。コーチや親御さんと一緒に「なんで失敗したのかな?」と考えてみましょう。その経験がキミを強くします。
・「楽しむ」気持ちを忘れずに:
サッカーで一番大切なのは、何よりも「楽しむこと」です。笑顔でボールを追いかけ、仲間と喜びを分かち合う。この気持ちがあれば、きっとサッカーがもっと好きになり、自然と上達していくはずです。
☆編集者コメント☆
これらの知識と「考える力」「協力する心」「チャレンジする気持ち」を身につけることで、お子さんはサッカー選手としてだけでなく、人としても大きく成長していくことでしょう。
大げさに言うと、「サッカーから人生のすべてが学べる」そんな風にも私は思っています。
ぜひ、親御さんも一緒に、こうした視点でお子さんのサッカーを見守り、サポートしてあげてくださいね。
サッカーをしている子どものサポートについて
お子さんがサッカーを始めたら、親御さんは「どんな風にサポートしてあげたらいいんだろう?」と考えることが多いと思います。
一番大切なのは、お子さんがサッカーを心から楽しめるように、そして人間的にも成長できるように、温かく見守り、適切な形で支えてあげることです。
サッカー用具の準備と管理
お子さんが安心してプレーできるよう、適切な道具を準備し、管理してあげましょう。
・サイズの確認:
ボールやスパイク、ウェアは、お子さんの成長に合わせて定期的にサイズが合っているか確認してください。特にスパイクは、小さすぎると足の成長に影響したり、怪我の原因になったりすることもあります。
・清潔に保つ:
練習や試合で汚れたウェアやスパイクは、きちんと洗濯・手入れをしてあげましょう。お子さん自身が手入れをする習慣をつけられるよう、少しずつ手伝わせるのも良い経験になります。
・忘れ物チェック:
練習や試合の前には、必要な道具が揃っているか、お子さんと一緒に確認する習慣をつけましょう。これも、お子さんの計画性を育むサポートになります。
体調管理と栄養のサポート
元気いっぱいにサッカーを楽しむためには、体調管理と栄養がとても大切です。
・十分な睡眠:
疲労回復のためには、質の良い睡眠が欠かせません。規則正しい生活リズムを心がけましょう。
・バランスの取れた食事:
好き嫌いなく、様々な食材から栄養を摂ることが、丈夫な体を作る基本です。特に、エネルギー源となる炭水化物(ごはん、パンなど)や、体を作るタンパク質(肉、魚、豆類など)を意識して摂らせてあげましょう。
・水分補給:
練習中や試合中は、こまめな水分補給が重要です。水やお茶だけでなく、スポーツドリンクも活用し、脱水症状にならないよう気をつけましょう。
・怪我のケア:
もし怪我をしてしまったら、無理をさせずに、早めに適切な処置をしましょう。軽い打ち身でも、冷やしたり、様子を見たりと、正しい対応が大切です。
コーチやチームとの連携
お子さんが所属するチームやスクールのコーチとの連携は、円滑なサッカーライフを送る上で非常に重要です。
・コーチの指導方針を理解する:
チームやスクールには、それぞれの指導方針があります。それを理解し、尊重することが大切です。疑問や相談があれば、遠慮なくコーチに尋ねてみましょう。
・積極的にコミュニケーションを取る:
練習の様子や、お子さんの自宅での様子など、コーチと情報を共有することで、お子さんの成長をより多角的にサポートできます。
・チームのルールやマナーを守る:
送迎のルールや保護者の当番など、チームで決められたことはしっかり守りましょう。これは、お子さんにも「ルールを守ることの大切さ」を教えることにつながります。
メンタル面でのサポートと心構え
お子さんがサッカーを通じて心を強くし、長く楽しんでいくために、親御さんのメンタルサポートは欠かせません。
・結果よりも「頑張り」を評価する:
試合に勝っても負けても、ゴールを決めても決められなくても、一番大切なのはお子さんが一生懸命に頑張ったことです。「よく頑張ったね!」「ナイスチャレンジだったよ!」と、努力や挑戦を具体的に褒めてあげましょう。
他の子と比べない:
子どもの成長スピードや得意なことは一人ひとり違います。他のお子さんと比較するのではなく、お子さん自身の成長(例:「前よりもボールに触れるようになったね」「今日は大きな声が出せていたね」)に目を向けて褒めてあげましょう。
口出ししすぎない「見守る」姿勢:
試合中や練習中、ついつい「こうしろ!」「ああしろ!」と声をかけたくなりますが、まずはコーチに任せて、親御さんは温かく見守る姿勢が大切です。子どもが自分で考え、失敗から学ぶ機会を奪わないようにしましょう。
・サッカー以外の時間も大切に:
サッカー漬けの日々だけでなく、家族でゆっくり過ごす時間や、他の遊びをする時間も大切です。お子さんがサッカーを「楽しい」と感じ続けるためには、心と体のバランスが取れた生活が不可欠です。
☆編集者コメント☆
お子さんのサッカーライフは、親御さんにとっても新しい発見や喜びがたくさん詰まった冒険です。不安なことや分からないこともたくさんあるかもしれませんが、このガイドが、皆さんの「はじめてのサッカー」を力強くサポートする羅針盤となることを願っています。
さあ、お子さんの成長を信じて、親子で一緒にサッカーを思いっきり楽しみましょう!
まとめ
お子さんの「はじめてのサッカー」について、この「【親向け】サッカー初心者応援ガイド:始める・学ぶ・サポートする完全版」を最後までお読みいただき、ありがとうございます。
このガイドでは、サッカーがどんなスポーツなのかという基本から、道具の選び方、最初に身につけておきたいスキル、そして親子で楽しくできる練習方法まで、幅広くご紹介してきました。また、試合の見るポイントや、サッカーを通じた子どもの成長に欠かせない知識や考え方、さらには親として子どもをどうサポートしていくかについても詳しく解説しました。
サッカーは、ただ技術を磨くだけではありません。ボールを追いかける楽しさ、仲間と力を合わせる喜び、そして目標に向かって努力する大切さを、お子さんが全身で感じられる素晴らしいスポーツです。時には失敗して悔しい思いをすることもあるでしょう。でも、その一つひとつの経験が、お子さんを大きく成長させる糧となるはずです。
親御さんにとって、お子さんのサッカーは、日々の練習や試合を通じて、新たな発見と感動に満ちた冒険となるでしょう。不安なことや疑問に思うことがあったとしても、このガイドが羅針盤となり、皆さんが自信を持って、お子さんのサッカーライフを支えられることを願っています。
大切なのは、結果にこだわりすぎず、お子さん自身がサッカーを心から「楽しい!」と思えること。そして、お子さんの「頑張り」や「挑戦」を一番近くで見てあげること。たくさん褒めてあげること。それら一つひとつが、親として何よりも幸せなことなのではないでしょうか。
さあ、このガイドを参考に、お子さんの成長を信じ、親子で一緒に最高のサッカーライフを思いっきり楽しみましょう!これからも、皆さんのサッカーライフを全力で応援し続けます。
コメント